名古屋で開業14年、顧問契約年間解約率3.6%
ポプラ社会保険労務士事務所
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■有給取得日に出勤命令できない
年次有給休暇は労働基準法39条に基づく権利です。
有給休暇取得日は、労働日であり、「労務提供義務が免除される日」となります。
したがって、有給取得中の平日に引継ぎ出勤を命じることはできません。
有給休暇取得日に対する出勤命令は無効になる可能性が高いです。
また、退職日が確定している場合は、時季変更権も実質的に行使できないので、有給休暇の取得日を変更することはできません。
■休日は有給の対象ではない
一方で、休日はそもそも有給休暇の対象ではありません。
有給休暇は「労働義務のある日」にしか成立しないため、休日に有給を使うことはできません。そのため、休日については「有給の問題」ではなく、「休日労働命令の問題」になります。
■休日出勤命令は可能か?
休日労働を命じるためには、次の3つの条件を満たす必要があります。
36協定の締結・届出がある
雇用契約書や就業規則に休日労働の規定がある
業務上の必要性がある
形式的にこれらを満たせば、理論上は休日出勤命令は可能です。
理論上は、「有給休暇の合間にある休日」に、出勤命令ができるということになります。
■ただし退職時は「権利濫用」と判断されやすい
問題はここです。
退職日が決まっており、次のように評価される場合、権利の濫用(労働契約法3条5項)と判断される可能性があります。
・引継ぎ計画を事前に立てていなかった
・会社側の管理不足で引継ぎが未完了
・嫌がらせ的に休日出勤を命じた
裁判例では、退職は労働者の自由、業務管理は会社の責任という考え方が強く、単に「引継ぎが不十分」という理由だけでは、従業員に強い責任を認めない傾向があります。
一方で次のように代替不能性が高い場合は、休日出勤命令の合理性が認められやすくなります。
・重大な顧客対応が未了
・事故・トラブル対応が必要
・管理者しか扱えない案件
■引継ぎを意図的に拒否している場合
もし従業員が、次のような悪質な行為をしている場合は、信義則違反や債務不履行が問題となり、休日出勤命令が有効だと判断される可能性があります。
・明確な引継ぎ指示を無視
・故意にデータを残さない、データを持ち出した
・業務を混乱させる目的で不作為
■経営者が取るべき現実的対応
退職時の有給消化トラブルは、「法律論」よりも「初動管理」の問題です。
重要なのは、次のような準備ができているかどうかです。
①退職申出時点で引継ぎ計画を作る
②書面で引継ぎ指示を出す
③有給開始前に引継ぎ完了を確認する
退職直前に慌てて休日出勤を命じるのは、紛争リスクを高めるだけになることが多いです。
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